茨城県では、アライグマの生息域が拡大し、捕獲頭数も年々増加しています。農作物被害金額も増加傾向にあり、令和4年度には約1,500万円の被害が確認されています。
農作物への被害を防ぐため、アライグマの生態と対策についてご紹介します。
生態
アライグマは、北アメリカ原産の動物で、日本では特定外来生物に指定されています。主に夜間に活動し、体長が約60~100cm、体重は約4~10kgで、尾が長く黒いリング状の縞模様が特徴的で、ハクビシンやタヌキなどと見分けるポイントです。
雑食性で、果実、野菜、昆虫など幅広い食性です。また繁殖力が高く、個体数が急速に増加します。
農作物被害と対策
アライグマは、果樹や野菜などの甘みのある作物を好み、特にナシやブドウ、トウモロコシなどが被害を受けやすい品目です。
被害防止対策では、①環境整備、②侵入防止、③捕獲の3つを、総合的に取り組むことが重要です。
①環境整備
餌となる生ごみや作物残渣を適切に管理し、アライグマを誘引しないようにする必要があります。人間にとっては食べられない作物残渣でも、野生鳥獣にとっては魅力的な餌となるため、適正に処分することが重要です。
②侵入防止
電気柵による対策が有効です。ワイヤーメッシュ柵は、木登りが得意なアライグマには効果が低いため注意が必要です。
③捕獲
電気柵を設置した圃場周辺で捕獲機材を設置することが有効ですが、捕獲する際にはお住まいの市町村の担当課にご相談ください。捕獲や処分に関しては、関係法令を遵守する必要があります。
その他
アライグマは人獣共通感染症の病原体を媒介する可能性があるため、捕獲や処理の際には防護措置を徹底する必要があります。
詳しくは、農村計画課ホームページに掲載の「アライグマから農作物を守る!被害防止マニュアル」をご覧ください。