今回は、その活動内容を紹介します。
調理を通した意見交換で交流会
県内で農学を学ぶ学生と、調理を通した地元農産物の活かし方と効果的なPR方法等について意見交換を行っています。
昨年度は、茨城大学農学部の学生サークルを対象に、女性農業士が生産したレンコンや有機野菜等をオリジナルレシピでともに調理し、意見交換を行いました(写真1)。女性農業士会員から、食材として提供した農産物について説明した他、農場や生産物を紹介した動画で経営方針と販売戦略を紹介する等、女性農業士・学生双方にとって農業振興のヒントとなるような情報交換を行うことができました(写真2)。
これまで、つくば国際大学や茨城大学の学生と交流活動を行ってきましたが、今後は他の教育機関にも交流を広げていくことができればと考えています。
地域活性化につなぐ研修会
今年度は6月に宇都宮レモンの新産地を研修しました。地元産レモンを活かした食品づくりなど、地元の他産業や学校等と連携した地域活性化につなげていくためのヒントを得ることができました。単に、儲かりそうな品目の経営事例を学ぶだけではなく、新たな取り組みを地域に広げていくために誰がどのような役割を果たしたか、各自のアイディアをどう活かしていったか等、プロセスを学ぶことで自分たちの取り組みに反映させていきたいと考えています(写真3・4)。
この他、農業技術研究機関の視察や、営業成績の良い道の駅を見学する等、新しい技術や販売促進のヒントを得る活動も併せて行っています(写真5)。
女性ならではの感性で農業の可能性を広げる
今年度から農業士の認定は、男女ともに農業経営士認定制度に一本化されましたが、女性農業士会の活動は引き続き行っています。女性ならではの視点・感性や行動力を発揮していくことで、地域の活性化と農業の可能性は広がっていくと考えています。
気候変動や社会情勢の急激な変化等、予測が困難な現状の中で農業がビジネスとして発展していくためには既定路線ではなく、新たな方向性を目指した柔軟性のある判断が求められていくと思います。その際に、女性ならではの優れた感性が一層重要となっていくでしょう。土浦地域女性農業士会は様々な活動を通し、自らの経営改善に努めながら地域と農業振興に貢献していくことを目指しています。