取扱金額 | 2023年 | 2022年 | 増減 |
前年 順位 |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
– | 5,663 | 100.0% | 5,502 | 100.0% | 161 | 102.9% | 103.3% | – | |
茨城 | 593 | 10.5% | 562 | 10.2% | 31 | 105.5% | 108.2% | 1位 | |
千葉 | 2位 | 407 | 7.2% | 403 | 7.3% | 4 | 101.0% | 100.2% | 2位 |
3位 | 359 | 6.3% | 380 | 6.9% | -21 | 94.5% | 103.2% | 3位 | |
取扱数量 | 2023年 | 2022年 | 増減 (千t) |
前年比 (%) |
平年比 (%) |
前年 順位 |
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(千t) | (シェア) | (千t) | (シェア) | ||||||
市場計 | – | 1,735 | 100.0% | 1,788 | 100.0% | -53 | 97.0% | 92.9% | – |
茨城 | 1位 | 224 | 12.9% | 224 | 12.5% | 0 | 100.0% | 99.1% | 1位 |
千葉 | 2位 | 195 | 11.3% | 201 | 11.2% | -6 | 97.0% | 96.1% | 2位 |
北海道 | 3位 | 186 | 10.7% | 190 | 10.6% | -4 | 97.9% | 89.9% | 3位 |
平年比とは、2018~22年までの5か年平均値との比較(表2・3同じ)
市場全体で数量減の単価高、茨城は数量を確保し取引金額が増加
●野菜類
夏から秋にかけての全国的な高温乾燥、また北海道・東北や九州での局地的な大雨の影響から、秋以降の多くの品目で前年を下回る不安定な入荷が続き、年間の数量でも前年および平年を下回りました(表2)。
そのような中、9~10月にかけてのネギ、トマト、ピーマンなどの品薄高騰を始め、年の後半は品薄傾向となる品目が多く、単価は通年でも前年および平年を上回ったため、年計の取扱金額は前年および平年を若干上回りました。
●果実類
主要な果実類についても夏以降の高温乾燥や大雨の影響を受け、年の後半は一時的に入荷が少ない時期があり、ナシ類などは各主産県の出荷が前進化したため、特に9月以降に品薄感が高まりました。
また、新型コロナウイルスの5類移行などからスーパーや外食関係の販売環境の改善が見られる中、果実全般に品薄傾向の取引による堅調な単価推移となり、取扱金額は前年および平年を上回りました(表2)。
2023年 | 2022年 | 前年差 | 前年比 | 平年比 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
野菜 | 数量(千t) | 1,358 | 1,399 | -41 | 97.1% | 92.6% |
金額(億円) | 3,679 | 3,591 | 88 | 102.5% | 101.0% | |
単価(円) | 271 | 257 | 14 | 105.4% | 109.3% | |
果実 | 数量(千t) | 376 | 389 | -13 | 96.7% | 93.8% |
金額(億円) | 1,984 | 1,911 | 73 | 103.8% | 108.0% | |
単価(円) | 527 | 491 | 36 | 107.3% | 115.3% |
●茨城県および他産地の状況
本県は、高温の影響が一部見られたものの、ピーマン、ネギ、レタス、レンコンなどの多くの品目で前年並みの数量を確保し、表1に示すように取扱金額は前年を6%上回りました。一方、競合産地の千葉県では、数量が若干減少したものの前年並みの金額を維持、北海道は主力品目のタマネギ、バレイショの単価安から取扱金額がともに前年の9割程度と振るわず、その結果、本県の取扱金額のシェアは前年の10.2%から0.3%拡大しました。
上位3県の金額・数量の順位は、前年同様千葉県が2位、北海道が3位となっています。
本県の取扱金額上位品目の動向(表3)
【ピーマン】
競合産地の宮崎・岩手の入荷が高温・大雨等の天候不順により一時的に少なくなり、価格が高騰する期間がありました。その間も、本県は前年および平年並みの数量を確保したことで市場での有利販売につながり、年間を通しても堅調な価格推移となりました。
【ネギ】
年の前半(夏ネギ含む)は、良好な作柄から数量が前年を上回る月が多く、価格の騰落はありましたがおおむね前年および平年の水準で推移しました。一方、秋冬については高温乾燥の影響で出荷が少なく、市場全体でも品薄であったことから価格が高騰しました。全体として、前半に数量を確保したこと、後半の価格高により取扱金額は前年および平年を上回りました。
【レタス】
春レタス(3~5月)は本県を始め、競合の静岡・長野から安定した入荷が続き、数量の変動・価格の騰落が若干見られましたがおおむね前年並みの動きとなりました。
秋(10~11月)については、本県の最盛期にあたる10月に野菜全般の品薄から比較的入荷が安定していたレタスの需要が高まり、価格は高値の前年を上回りましたが、その後11月には野菜全般の高騰相場が落ちつき、レタスも価格安に転じました。通年として単価は高値であった前年をやや下回りましたが、数量が確保されたことから金額は前年および平年を上回りました。
【ハクサイ】
作付面積の微減傾向もあり、年の前半は前年を下回る数量から価格は前年を上回る推移となりました。年後半については、高温による生育遅延から10月の数量が前年の4割程度と少なく、本年作の販売が高値で始まりました。その後、11月には出遅れた出荷が集中して価格を大きく下げた一方、12月に入り前月の安値反動から数量が減少し、価格高に転じる展開となりました。
順位 | 品目 | 2023年 (億円) |
2022年 (億円) |
前年差 (億円) |
前年比 (%) |
平年比 (%) |
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1 | ピーマン | 61.8 | 51.9 | 9.9 | 119.0% | 122.7% |
2 | ネギ | 49.2 | 47.0 | 2.2 | 104.8% | 110.5% |
3 | レタス類 | 41.8 | 39.4 | 2.4 | 106.0% | 117.1% |
4 | ハクサイ | 38.5 | 37.4 | 1.1 | 103.1% | 99.3% |
5 | イチゴ類 | 37.4 | 36.9 | 0.5 | 101.2% | 112.6% |
6 | レンコン | 33.1 | 32.4 | 0.7 | 102.2% | 95.2% |
7 | カンショ | 30.3 | 31.9 | -1.6 | 94.8% | 131.4% |
8 | メロン類 | 29.6 | 28.0 | 1.6 | 105.6% | 107.2% |
安定生産・販売のために
近年、気象の変化が生産に与える影響が非常に大きくなっています。高温等に強い品種・品目の選定や、作期分散等の栽培技術の改善を進めるなど、安定出荷と需要に応じた計画出荷に努めましょう。