けんちん汁
●材料(2人分)
ゴボウ 1/2本(ささがき)
ハクサイ 1/4個(乱切り)
長ネギ 2本(少し斜めで1~2cm幅に切る)
豆腐 1/3丁(ちぎる)
A
ニンジン 1本(ささがき)
ダイコン 1/4本(イチョウ切り)
いもがら 30cm×2本(水で戻して1cm幅に切る)
シイタケ 4個(4分の1に切る)
サトイモ 3個(1口大に切る)
味噌 大さじ2
なたね油 大さじ1
しょうゆ 適宜
●作り方
①なたね油を鍋に入れ、ゴボウ→A→ハクサイ→長ネギの順に、強火であらかた火が通るまで炒める。なたね油は強火でも焦げない。
②弱火にし、大さじ2の味噌を野菜にからめる。
③盛り付ける器で水を2杯入れ、煮る。
④豆腐を入れて、お好みで味噌、水、しょうゆで塩加減を調える。しょうゆは香りづけにほんの少し入れれば大丈夫。
天ぷら
●材料(4人分)
サツマイモ 短め1本
シイタケ 4個
ニンジン 短め1本
ヨモギ・タラの葉・チャの葉 各8本
小麦粉(薄力粉) 少々
塩 1つまみ
水
なたね油 適宜
作り方(4人分)
①サツマイモは少し斜めで0.5~1cm幅、シイタケは頭に十文字に刃を入れる。ニンジンは長さ7~8cmの千切りにし、塩水に少し漬けて下味をつける。ヨモギ、タラの葉、チャの葉は先端3~4葉の大きさに切る、水分はふきんでとっておく。
②小麦粉に塩を入れて水で溶く。衣がつきづらいサツマイモを基準に粉と水のバランスをとり、葉物は緑を出すように少し水を増やして衣をゆるめるとよい。
③なたね油を鍋に入れ中温程度にする。油は少し多めに入れておくとサラッと仕上がる。油の温度が下がらないように少しずつ揚げる。
④揚げ過ぎないように衣の色が黄色に変わったら取り出す。葉物は美しい緑を出すために揚げ過ぎは特に禁物。なたね油で揚げると仕上がりが綺麗な黄色になる。
なたね油の楽しみ方
生でおいしく召し上がれますので、フレッシュな風味を生かしたカルパッチョ等、エキストラバージンオイル代わりとして、またドレッシングに、そして炒め油や黄色く仕上がる特徴を生かした天ぷら油等幅広くにお使いいただけます。
けんちん汁となたね油
茨城の伝統食である「つけけんちんそば」。具材の炒め油として、「常陸秋そば」の故郷の常陸太田市金砂郷地区では自家用になたねを栽培し、なたね油を搾って使っていました。しかし、少量の搾油ができる店が閉店してしまい、その味になかなか出会えなくなっています。
当時のけんちん汁は、なたね油を強火でしっかり加熱し、香りを適度に残して調理していました。野菜となたね油のコクと旨味がたっぷり詰まったけんちん汁でそばをいただいていたそうです。汁の味は、しょうゆ、または味噌としょうゆをブレンドしたものなど、各家庭の味があります。
レシピを作っていただきました
このレシピは、常陸太田市金砂郷地区赤土町の名田部治さん・ツヤ子さん夫妻にご協力いただいたものになります。
名田部治さん・ツヤ子さん夫妻はかつて「赤土常陸秋そば親交部会」に所属し、常陸秋そばの後作としてなたね栽培を行い、そこから収穫したなたねを加工したなたね油を道の駅等で販売していました。なたね油を使用したけんちんそばは、サラダ油では得られない奥深い味わいが得られるということです。
※このレシピは平成30年の取材時のものです。
月刊農業いばらき2018年10月号から再掲載