茨城県では、儲かる農業の実現に向けて、農産物の高付加価値化と環境負荷の低減が両立できる有機農業を推進しています。具体的には、令和元年度に「いばらきオーガニックステップアップ事業」を創設し、これまでに県北地域における大規模有機モデル団地の育成支援や地域における有機農業産地づくり(オーガニックビレッジ)支援、有機JAS認証取得支援等、情勢に応じて支援内容を拡充しながら、有機農業の振興に取り組んでおります。
図 令和6年度いばらきオーガニックステップ事業
令和6年度いばらきオーガニックステップアップ事業
今年度は、新たに「荒廃農地等農地集約・環境整備支援」や「有機農産物新商品チャレンジ支援」に係る4つの支援メニューを拡充しました。有機農業と言えば「茨城」というポジションを確立できるよう、有機農業を取り巻く様々な課題にスピード感をもって対応し、引き続き農業者の皆様を支援してまいります(図)。
本事業のうち、令和6年8月30日現在、第2回事業要望調査を実施している支援メニューについて、ご紹介します。
●「荒廃農地等農地集約・環境整備支援」のうち荒廃農地等を活用した生産農地確保の取組に対する支援
荒廃農地等を有機圃場として再生する取り組みのうち、障害物除去や耕うん、土づくり等の作業に係る費用を支援します。
対 象 者 | 認定農業者、認定新規就農者、市町村基本構想水準到達者、 地域計画に位置付けられた農業者、集落営農組織、特定農業団体 |
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対象農地 | 荒廃農地、遊休農地 |
事業内容 | 荒廃農地等の再生に伴う作業に係る経費の補助 (資材費、機械経費、工事雑費、委託費、労務費等) |
補助率等 | 1/2以内※ (上限10万円/10a、ただし重機を用いた作業を伴う場合最大25万円/10a) |
※1haを超えて再生する場合、補助率2/3以内
(上限15万円/10a、ただし重機を用いた作業を伴う場合最大35万/10a)
●「荒廃農地等農地集約・環境整備支援」のうち規模拡大のための農地貸付協力金
農地中間管理機構を通して、有機農業に取り組む農業者に対して、規模拡大に必要な農地を貸し出す取り組みを支援します。
対 象 者 | 有機農業を実践する認定農業者等に農地を貸し出す地権者 |
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対象農地 | 前年度に有機JAS認証を取得していない農地 |
事業内容 | 有機農業を実践する認定農業者等に農地を貸し出す地権者へ協力金を交付 |
補助率等 | 定額(15千円/10a、ただし1ha以上まとまった農地を貸し出す場合20千円/10a) |
●有機JAS認証取得支援
有機JAS認証を新たに取得したい方や有機JAS認証面積の拡大意向がある方に対して、有機JAS認証の取得費用を支援します。
市町村協議会、農協、営農集団などの農業団体及び農業法人、農業者等 | |
事業実施期間中に有機JAS認証を新規取得する意向のある者および認証の拡大取得の意向のある者の認証取得に係る経費を支援 | |
有機JAS認証面積が30a以上となること等 | |
①有機JAS講習会受講に係る経費、②有機JAS認証費用に係る経費 | |
定額(①上限10千円、②上限140千円) |
※本事業の活用には、市町村における予算化が必要ですので、活用を検討する場合には、必ず市町村へご相談ください
●有機農産物新商品チャレンジ支援
実需者への訴求力が高い果実類(イチゴ、クリ、ナシ、ブドウ)の作付けや加工による高付加価値化等に挑戦し、経営拡大または収益性向上と環境負荷低減の両立を目指す方の取り組みを支援します。
対象品目の有機栽培に取り組む農業者等 | |
事業実施主体の経営拡大または収益性向上につながる新規作物(果物等)栽培や商品加工、販路開拓等への新規取り組みを支援 | |
1/2以内(上限1,600千円) |
詳しい事業内容や補助要件については、県HPをご覧いただくか、お近くの市町村農政担当課、農林事務所または県農業技術課へお気軽にお問い合わせください。