生家から魚市場も近く、競りを終えた魚商のおばさんが家々に声をかけると、新鮮な魚を求めて人々が集まってきます。魚はどれも目が透明で輝き、身の部分にはキズや汚れもなく、エラの部分は鮮やかな赤い色をしていました。これがイキのいい魚選びのポイントのようですね。
一方で野菜の鮮度は、茨城県での暮らしからたくさんのポイントを知りました。農場見学や体験に参加したり、家庭菜園を楽しむ知人との話などから、新鮮な野菜選びのコツを身につけてきました。店頭に並ぶ旬の野菜、ハウス栽培ならではの彩りよい野菜などを上手に組み合わせ、献立を考えるのも楽しいものです。
今年は5月1日が八十八夜です。新茶を飲むと1年元気で過ごせると言われますが、旬の食材が身体にとって如何に大切であるかを教えてくれているようです。
今月の献立はアジ、ウド、キヌサヤを使います。春から初夏の身がしまった小さめのアジを、卸す手間をかけずに上手に使ってみましょう。ウドは特筆するような栄養素の効能はありませんが、含まれる香味成分によって血流を良くし、体を温めてくれます。キヌサヤはビタミン類、アミノ酸などがバランス良く含まれた春の食材です。
焼きアジとウド、キヌサヤのちらし寿司
●材料
米 1カップ
A
酢 大さじ1と1/2
砂糖 大さじ1
塩 小さじ1/2
アジ 1尾(小ぶりなもの、約200g)
ウド 小1本
キヌサヤ 50g
ショウガ 1片
●作り方
① 米は炊飯し保温しておく。
② アジは水洗いし表面の水分をよく拭き取り、素焼きする。
③ ウドは茎の部分の皮をむき、細い千切りにし酢水につけアクを抜き、サッと湯通しする。ショウガはみじん切りにする。
④ キヌサヤはすじを取り、さっと塩ゆでし千切りにする。
⑤②のアジが冷めたら、皮つきのまま手で身をほぐす。小骨は取り除く。
⑥①のご飯に、あらかじめ混ぜておいたAを加えて、手際よく混ぜ合わせる。
⑦⑥に③~⑤を加えて、全体をしゃもじで切るように混ぜ合わせる。
⑧器に盛りつける。
※アジは三枚おろしで購入したものを使用してもよい。
※ウドは皮や新芽も食することができる。皮のきんぴら、新芽の天ぷらなどもよい(写真奥)。
ごまミルク豆腐
●材料
粉寒天 4g
水 400cc
練り白ゴマ 大さじ8
牛乳(豆乳でも可) 200cc
A
だし汁 90cc
しょうゆ 大さじ2
みりん 小さじ2
小ネギ 適宜
●作り方
①粉寒天は400ccの水に振り入れ、泡立て器などでダマにならないよう手早く混ぜて中火にかけ、時々混ぜながら2~3分程煮て寒天を溶かす。
② ボールに練りゴマを入れ、①を熱いまま少しずつ加えて混ぜ合わせる。
③人肌に温めた牛乳を②に少しずつ加えながら混ぜ、ムラがなくなったら流し型などに流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
④Aを鍋に入れてひと煮立ちさせ、冷やしておく。
⑤ ③が固まったら食べやすい大きさに切り分けて盛り付け、④をかけて小ネギを添える。
※おやつとして、黒蜜をかけたり、アイスクリームを添えてもおいしくいただけます。