8月中旬頃からは、朝晩の風に秋を感じるようになってきましたが、まだまだ厳しい残暑には気をつけねばなりません。
このころは周囲の人たちから、夏バテ気味で食欲も低下しているという声をよく聞きます。
夏の終わりに身体が不調に陥ってしまうと、やがて気温が下がり秋風に変わる時期を過ごすことがとても大変だと、以前わが身をもって知りました。
どんなに厳しい暑さもやがてほっと一息つける秋にかわる。そんな移り変わりにすっと風に乗るように身体もついていければ最高です。そのためにも、夏から秋への過渡期である9月にほんの少しだけ身体の声に耳を傾け、心地よい時間を身体に与えてあげたいと思います。虫の声を聞きながらこのコラムを書き、ゆっくりと温かいほうじ茶を飲む。身体はこんな小さな事でも喜び、秋に向けての準備をしているような気がします。
今月は、夏の名残りの野菜や秋にぎゅっと味が濃くなる野菜、秋の出始めの野菜を使うレシピをご紹介いたします。
芋がいもちは祖母がよくつくってくれました。「かいもち」は、米や小麦粉、そばなどにいもを練り込んだおやつで、全国にいろいろな作り方があります。
油揚げのネバトロ巾着
●材料(2人分)
油揚げ 3枚
納豆 1パック(100g)
モロヘイヤ 30g
オクラ 3本
ミョウガ 2個
ピザ用チーズ 40g
A
しょうゆ 小さじ2
だし汁 小さじ2
●作り方
①キッチンペーパーで油揚げの表面の油を軽く吸い取り、半分に切り袋状に開く。
②モロヘイヤは硬い茎の部分を除き、オクラは小口切りにし、さっとゆでてしっかりと水気をきる。モロヘイヤはざく切り、ミョウガは小口切りにする。
③ボールに納豆、チーズ、②を入れAを加えてよく混ぜ合わせる。
④ ③を①に詰めて口を楊枝でとめる。
⑤フライパンに④を並べて中火にし、両面にこんがり焼き色がつくまで5分ほど焼き、器に盛る。
※油揚げの油だけで焼くので、カラッとした焼き上がりになります。
芋がいもち
●材料(10個分)
うるち米 2合
サトイモ(皮をむいた量) 100g
塩 小さじ1
【ずんだあん】
エダマメ(さやから出した量) 300g
砂糖 大さじ3
塩 小さじ1/2
きなこ、黒ゴマ
●作り方
①サトイモは皮をむいて一口大に切る。
②炊飯器に研いだ米を入れ、その上に①を並べて炊く(水加減は米2合の分量)。
③炊き上がったら塩を加えてよく混ぜ合わせる。
④ ③をすりこぎでつぶすようにつく。
⑤ ④を10等分にして丸める。
⑥ ⑤をずんだあん(作り方は下記)で包む。
⑦ きなこや黒ゴマをまぶすのもよい。
【ずんだあん】
① エダマメは塩ひとつまみ(分量外)入れた湯でさやごとゆでる。
② ①が冷めたら、さやから豆を出して、豆の薄皮をむく。
③ ②と砂糖、塩をフードプロセッサーに入れ、攪拌する。
※サトイモの炭水化物はデンプンを主成分とし、イモ類の中では最も低カロリーです。しかも加熱すると、とても消化・吸収がよくなります。これらのことから、芋がいもちは低カロリーでお腹に優しいおはぎです。
※エダマメは冷凍でもよいですが、9月はエダマメの旬の名残です。ぜひ、生のエダマメの濃厚な味を味わってみてください。