収入保険は、品目の枠にとらわれず、自然災害による収量減少だけでなく、市場価格の下落など農業者の経営努力では避けられない様々なリスクによる収入減少を広く補償します。
主なリスク
●自然災害や鳥獣害などで収量が下がった
●災害で作付け不能になった
●倉庫が浸水して売り物にならない
●盗難や運搬中の事故にあった
●市場価格が下がった
●けがや病気で収穫ができない
●輸出したが為替変動で大損した
●取引先が倒産した
収入保険の概要
●令和6年からは、加入に必要な青色申告実績の年数を短縮し、加入申請年1年分の青色申告(簡易な方式を含む)実績で、加入できるようになりました。
●すべての農産物(マルキン等の対象畜産物を除く)が対象です。
●保険料等の50%、積立金の75%には国庫補助があります。
●保険期間の収入が基準収入の9割(5年以上の青色申告実績がある場合の補償限度額の上限)を下回った場合に、下回った額の9割を上限に補填します。
●保険期間中の大きな損害発生時には、無利子の「つなぎ融資」で対応できます。
※当分の間の特例として、野菜価格安定制度の利用者が初めて収入保険に加入する場合、最初の2年間、収入保険と野菜価格安定制度を同時利用(令和3年から同時利用されている方は3年間)できます。
収入保険について詳しくはこちら
新たに保険方式補償充実タイプが登場!
令和6年から、保険方式のみで基準収入の9割まで補償する新たなタイプが登場しました。
【ポイント】
①保険方式だけで今までと同じ補償が受けられます。
②加入時の負担額が軽減します。
(例)基準収入1,000万円で、補償限度額を9割として新規加入の場合
これまでの積立方式併用タイプ (保険方式80%+積立方式10%) |
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保険料(掛捨て) | 8.5万円 |
積立金 | 22.5万円 |
付加保険料(事務費) | 2.2万円 |
負担額合計 | 33.2万円 |
新たな保険方式補償充実タイプ (保険方式90%) |
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保険料(掛捨て) | 17.7万円 |
積立金 | なし |
付加保険料(事務費) | 2.2万円 |
負担額合計 | 19.9万円 |
③税負担も軽減できます。
積立金は税制上経費となりません。一方、保険料は掛捨てとはなりますが、全額経費となるので、保険方式補償充実タイプのご加入で所得税・法人税も軽減できます。
農林水産省 収入保険パンフレット
青色申告を行っている農業者は、ぜひ、収入保険へ加入しましょう!
補償などの詳しい内容は、最寄りの農業共済組合にお問い合わせください。
農業共済組合名 | 住 所 | 電 話 |
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いばらき広域農業共済組合 | 水戸市小吹町940番地 | 029-350-8815 |
鹿行農業共済組合 | 鹿嶋市武井1963-11 | 0299-90-4000 |
茨城県西農業共済組合 | 八千代町松本500番地 | 0296-30-2900 |
青色申告へ移行を検討中の農業者は、ぜひ、青色申告を始めましょう!
青色申告者には数多くの特典があります。
【主な特典】
●青色申告特別控除:最高65万円の特別控除。
●青色事業専従者給与:事業主と生計を同一にする15歳以上の親族が、もっぱら事業に従事しているときはその働きに応じた適正な給与は全額必要経費になります。
●純損失の繰越控除:その年の所得が赤字(純損失)になった場合、その赤字金額を翌年以降3年間にわたって順次各年分の黒字金額から控除することができます。
新たに青色申告を始めるには、青色申告の承認を受けようとする年の3月15日までに税務署に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
詳しくは、最寄りの税務署にお問い合わせください。