若手ブドウ生産者組織の茨城県ぶどう連合会青年部(写真1・2)は、令和4年9月27日、「シャインマスカット」の果実品評会を初開催しました(写真3・4)。
写真1 茨城県ぶどう連合会青年部のメンバー。平成21年設立、20代~40代の若手ブドウ生産者の組織です。お客様を魅了するブドウづくりのために、そして茨城のブドウをメジャーにするため、互いに技術を磨き励んでいます
写真2 PRのためHPも開設しています
30点の中から厳正な審査
品評会には県内各産地から計30点が出展され、ブドウ生産者代表と農業総合センターの専門技術指導員や園芸研究所研究員が厳正な審査を行いました(表)。
最優秀賞 | 常陸太田市 | 本多 竜馬 |
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優秀賞 | 石岡市 | 鈴木 雄策 |
優秀賞 | 筑西市 | 藤澤 孝壽 |
外観賞 | 常陸太田市 | 本多 竜馬 |
食味賞 | 常陸太田市 | 武藤 翔平 |
最優秀賞を受賞した本多竜馬さん(常陸太田市)は、「青年部の仲間と勉強したり、部会の先輩に教えてもらいながら試行錯誤していくうちに良い房がなる樹になりました。R4年は暑さが厳しく作るのが難しい年でしたが、良い結果を出すことができて嬉しいです」と話していました。
また、各賞を受賞した房を県のアンテナショップIBARAKIsenseで販売したところ、あっという間に売れ切れとなりました(写真5)。
茨城オリジナルの審査基準を作成
全国的に栽培されている「シャインマスカット」ですが、本県でも品種登録当初から導入が進み、現在では県内各地のブドウ園で販売されています。
他県でも「シャインマスカット」の品評会は開催されていますが、市場出荷中心の他県産地と直売中心の本県とでは目指すブドウの姿が異なります。青年部員は1年前から準備を始め、果粒が大きくて味が良いブドウを評価できるよう配点に工夫をした茨城オリジナルの審査基準を作成しました。これらの取組を通じて自分たちが目指す果実を明確にすることができたことは大きな成果です。
青年部部長の萩谷慶太さん(東海村)は「ここ数年、皆で集まることが難しくなり、多くのブドウの房を前に栽培技術を検討する機会が少なくなっていました。今回皆で集まって栽培の検討をする楽しさを改めて感じることができました。次回はさらに盛大に開催できるようにしたいです」と話していました。
今後も取組を継続することで、県全体の栽培技術向上につながっていくことが期待されます。